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お家賃ですけど(東京書籍)~能町みね子さん

このところ気になってる人、能町みね子さん。
惜しまれて^^終わってしまったヨルタモリで、バーWHITE RAINBOWのカウンターの片隅に座っていた金髪の女性が能町さんです。

「お家賃ですけど」は能町さんが、彼から彼女に戸籍上でも変わった時代に住んでいたアパートでの日々を書いた本です。
時期は平成14年から平成19年。
ただし、1回このアパートを出て、再び1室だけある風呂付きの部屋に舞い戻りました。

お家賃1


能町さんが勝手に加寿子荘と命名したアパートは木造で1階が大家さんの家。
2階4部屋の内、1室は大家の加寿子さんが使っていました。
1階のたたきで履物を脱いで、下駄箱にしまってから各部屋に行くのですが、廊下も階段も磨き抜かれてぴかぴかなんです。

古くても、住み易そうですよね。

で、この加寿子荘どこにあるかというと、神楽坂なんです。

今から10年ほど前、私はこの神楽坂をぶらぶら歩いたことがあります。
結婚する前の本籍が新宿区箪笥町。
なぜここが本籍になったのか両親に聞いたおぼえもなく、たまたま東京に遊びに行ったとき、一度訪ねてみたくなったのです。

ゆるい坂の多い、古さと、新しさが混じっていながら落ち着いた、しかも便利で暮らしやすそうな街でした。
どこかで、能町さんとすれ違ったかもしれません。多分ないわね^^。

能町さんはイラストも描くかたです。
読んだまま、レビューを書かなかった大野更紗さんの本のイラストが能町さん作ということなので、ここで3冊登場させてもらいます。

お家賃2

お家賃3

お家賃4



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それを愛とは呼ばず(幻冬舎)~桜木紫乃さん

平成27年下半期の芥川賞・直木賞が発表されました。
又吉直樹さんの「火花」の芥川賞受賞で大騒ぎだった上半期の発表から半年、アッという間に過ぎました。
年寄りには特にね。

桜木紫乃さんは直木賞受賞作家で受賞したのは平成25年の上半期。
受賞作は「ホテルローヤル」。
ご実家がラブホテルを経営していて、高校時代部屋の掃除を手伝っていたということが話題になっていましたっけ。

「それを愛とは呼ばず」も、舞台は桜木さんの故郷北海道。
ホテルもまた無関係ではありません。

それ


ストーリーの中でホテル火災とか練炭自殺とか、アミューズメント施設併設書店とか、あぁあれがヒントになってる?と、思わせる出来事が使われています。

練炭自殺を仕組んだのではないかと疑われている、木嶋佳苗被告は獄中結婚したそうですね。
女子力が高くてモテる要素をたっぷり持っているのだそうです。

そんな事件を思い出してしまった、この小説の結末です。
やっぱり、それを愛とは呼ばないでしょうね。





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殉愛(幻冬舎)~百田尚樹さん

遅ればせながら、百田尚樹さんの「殉愛」を読みました。

あい


関西に暮らしていますから、やしきたかじんさんのことは知っていますし、テレビ番組もよく観ていました。
週刊誌やネットで、たかじんさんが亡くなったあとの、ドロドロ劇も承知しています。

今、どちらかの肩をもつことはありません。
ガンにかかった一人の男性の受診の記録、懸命に看護した女性の看病記録として読みました。


受診病院や担当医師はすべて実名で書かれています。

時が経てば、ウソをつかなかった人たちの輪郭のほうがくっきりしてくるはずです。




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フリーマガジン fd

あった~。ありました。
よく利用する駅のスタンドに置いてあるフリーマガジンエフディ

昨日、2016年2,3月号をゲットしました。

fd.jpg


毎号おしゃれな表紙。
ただで配っちゃうのはもったいないほど、写真やレイアウトの巧みさ。

号ごとの特集記事に、食べ歩き、映画、占い、レシピなど入れて、
30ページほどにまとめた編集力。

ただいま、お気に入りのフリーマガジンです。

あっ、私は発行元の関係者ではありません。
一人のファンですので、念のため^^。





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老人喰い―高齢者を狙う詐欺の正体(ちくま新書)~鈴木大介さん

昨日記事にした沖藤さんの著書の中に、ご主人がネット詐欺にひっかかった話が出てきます。

ご主人は大会社の管理職から、関連会社の社長を経て退職していて、認知症でもないし、判断力はあったはずなのに、自分はだまされていないと言いつのり、結局少ない額ながら、だまし取られてしまいました。

なぜいい歳した大人が詐欺を見抜けないのだろう、自分がだまされるなんてバカなことがあるはずがない、は通用しないのです。だますほうは一枚上手、巧妙です。



昨年暮れに読んだ新聞記事によると、大阪市内での1~11月に府内で起きた振り込め詐欺や金融商品詐欺などの被害総額が約36億6000万円に上っていて、2億円以上だまし取られた高齢女性が2人もいたそうなのです。

つい先日読んだ記事では過去に投資詐欺の被害に遭った高齢者に「被害回復のために預り金」が必要とさらにお金をだまし取っている輩もいるとのこと。

老人から最後の1滴まで搾り取ろうとしているんですね。


老人


「老人喰い」は、昨年読んだ本です。
まるで一般企業に出勤するような若者たちの姿からこの本は始まっていました。

実際、詐欺集団は会社のように組織化され、運営されています。
主要業務は、
「高い資産額をもつ高齢者から、できるだけ効率的に、できるだけ多くの現金をだまし取る」です。

もはや産業といっていい規模に、この「仕事」は成長してしまいました。

詐欺で高齢者から金を奪うことは犯罪だけれども、そこには「正義」がある。
金を抱え込んで消費しない高齢者は「若い世代の敵」「日本のガン」だというのが詐欺集団の大義名分です。



著者はあとがきでこう記しています。

どんな理由があろうとも、お金をだまし取るのは犯罪だ。
彼らが高齢者から金を奪うことで、世の中が良くなりはしない。
ただひとつ言えることは、
「奪われる前に与えていれば、こんなことにはならなかった」ということだ。

本来、富める高齢者がやってくるべきだったのは、自らの子どもや孫に教育費や労力を費やすことのみならず、将来的に自らの世代を支えてくれる「若い世代全体」に金と手間をかけて育て、支えてくれるだけの環境と活力と希望を与えることだった。



ところで、65歳以上で住民税非課税の人や65歳未満の障害基礎年金と遺族基礎年金の受給者計1250万人に3万円を配るってこと、高齢者が国にねだりましたか?

財源3600億円、もっと有効な使い方があるはずだと思わずにいられません。





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老妻だって介護はつらいよ(岩波書店)~沖藤典子さん

沖藤典子さんといえば、デビュー作のノンフィクション「女が職場を去る日」がベストセラーにになり、テレビドラマ化もされ、キャリアウーマン(表現古い?^^)だった彼女と違って、同時期にごくフツーの会社員だった私でもよくおぼえています。

老妻


ネットでチェックしてみると、「女が職場を去る日」は今から35年ほど前のことです。

その後も絶えることなく介護や医療、子育てに関しての著作を発表し続けているようですが、私はたまに、短い記事を読んだことはあっても、著作を手にしたのは久しぶりです。

沖藤さんは正直な人だなぁ、強い人だなぁという印象が伝わってくるこの本は決して仲良く過ごしてきたとはいえないご夫婦の歴史を経て、夫の約500日にわたる入院生活と、22日間の在宅介護の日々を綴っています。

介護に関しては多くの情報を持っていながら、それを活かせたとはいえない在宅介護の実践でした。

我が家も老夫婦2人住まい。
背中に軟膏を塗ったり、腰に膏薬を貼ったり、プチ老老介護^^はすでに始まっています。

変に美談にしていないところが、逆に覚悟を促してくれます。





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90分でわかる日本の危機(扶桑社新書)~佐藤優著、ニッポン放送編

90分でわかる日本の危機には佐藤優が5人のゲストとナビゲート!という副題がついています。

その5人が誰かというと、
作家・外交ジャーナリストの手嶋龍一さん、前文部科学大臣の下村博文さん、公明党代表の山口那津男さん、産経新聞前ソウル支局長の加藤達也さん、シンガーソングライターの加藤登紀子さんです。

90分


ニッポン放送の『あさラジ!』の特別番組で佐藤さんとゲストの対談を書籍化したもの。
生放送です。

正直、バイアスをかけて見てしまいがちな対談相手です。
ところが、佐藤さんとの対談をとおして、別の側面からこの方たちのことを知ることができました。

ご自身も東京拘置所に500日以上勾留されて、外務省の職を失うという特異な^^経歴の持ち主です。

佐藤さんは超人的な日々を送っているようです。

月70本を超える新聞・雑誌への原稿執筆、大学での講義、ラジオ出演に加えて講演などもあるでしょう。
食事や睡眠など日常生活はもちろん、外国語の学習時間もとっているそう。

そして、残りの時間(あるの?)のほとんどを読書に充てているそうです。
月平均300冊は読むんですって。

専門的なものからノンフィクション、小説まで、ジャンルは問わないオールラウンダー。
1年に300冊じゃないですよ、月に300冊。
ということは、1日10冊ということになりますね~。

そんな佐藤さんの最近の新聞などへのコメントを追ってみると、
「ISは近い将来に核を持つ!」
「日本でテロが起きる危険性はフランスと一緒」
「IS台頭が引き金になって第3次世界大戦に発展する恐れ」


いたずらに恐れる必要はないけれど、覚悟はしていたほうがいいかもしれませんね。


学年ビリのギャルが・・・、ダメ親と呼ばれても・・・

ビリギャルつながり^^です。

学年ビリのギャルが 1年で偏差値を40上げて 慶應大学に現役合格した話
 坪田信貴 KADOKAWA

ちなみにこの表紙はさやかさんではありません。

ビリギャル1


ダメ親と呼ばれても 学年ビリの3人の子を信じて どん底家族を再生させた母の話
 ああちゃん(橘こころ)・さやか(ビリギャル小林さやか)共著 KADOKAWA

ビリギャル2



昨年読んだ2冊です。
それにしてもタイトルが長い。それが狙い、他の本との差別化もあるのでしょう。

ともに、子どもから大人まで、どんな年代が読んでも面白い。読みやすい。
受験生や受験生の親向けだけじゃない本です。

ビリギャル・・・のほうは11日のNHKの番組での紹介では120万部に達しているそうです。

暗くなりがちな親子不和や、苦しい受験勉強もポジティブなものの見方、考え方と見守ってくれる人がいることの安心感で、乗り越える力がわいてきます。

受け身でひがんでちゃダメですね。自分から動かなくちゃね。





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週刊文春 Woman

早々と旧年中に新年合併号が出る週刊誌の世界にあって、新年1月1日発売の
『週刊文春 Woman 2016 新春スペシャル限定版』

セブン・イレブンで買えます。

文春


毎週『週刊文春』を購読している私としては見逃せません。
編集長をはじめ、編集スタッフはほぼ全員女性。

写真や執筆者にはもちろん男性が参加していると思いますが・・・。

もともと、『週刊文春』の読者の4割は女性だそうで、売れ行きを心配する必要はなさそうです。

巻頭カラーグラビア新春美男図鑑は、ラクビー日本代表の五郎丸歩さん。

通常号にある連載企画の登場者として芥川賞を受賞した又吉直樹さん、羽田圭介さん。
懐かしい連載から清水ちなみさんの 「あの頃、私はOL委員会だった」、ナンシー関さんの「『テレビ消灯時間』スペシャル再放送!」など。

桐野夏生さんの書き下ろし小説『悪い妻』の一挙掲載もあります。
どうせだったら、林真理子さんの「夜ふけのなわとび」もほしかったのにぃ。

表紙を見て、あっ、山本容子さんのエッチングだと、知ったかぶりして、今年初恥じかきました。
作者は私の大大大好きな佐野洋子さんでした。

奥付けのコラムを読んだら、佐野さん、50代に入って山本容子さんに一度だけエッチングを教えてもらってから、自己流でどんどん制作していたそうなのです。

週刊誌とはいっても中身がぎっしりで、すぐには読み終えそうにはありません。


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スクラップ・アンド・ビルド アンド(^^)火花

21日付けで第154回(平成27年下半期)の芥川賞、直木賞候補作が発表されました。
半年はアッという間。意外に賞味期限は短かかったんですね~。

第153回の芥川賞受賞者又吉直樹さん、羽田圭介さんの注目度が高くて、私も読んでおこうと文藝春秋の9月号を買いました。
その文藝春秋、いつでも買えると思って書店に行った時には完売で、増刷中というではありませんか。

単行本は買ってしまうと、積んだままで読まないのが常なので、図書館を利用しますが、「火花」は2・3年は待つだろうという報道でした。
そこで、芥川賞受賞の2作が全文読める「文藝春秋」というわけです。

芥川賞



一体全体「火花」どれくらい売れたんでしょうね。
初出の「文學界」が異例の増刷、単行本が10月現在で239万部、私が手にした文藝春秋が100万部越えです。
加えて電子版も売れ行き好調と聞きます。

ところで「火花」、花火大会の会場に歩く人たちに向けたアトラクションの漫才場面から物語は始まります。
実際に又吉さんが所属している世界です。
知っている世界だから書けたということもあるかもしれませんが、この世界を題材にいくらでも書けそうな余裕を感じます。

もちろん、全く関係ない分野のことだって書けそうな筆力があります。


羽田さんの「スクラップ・アンド・ビルド」の主人公は28歳のフリーター。
87歳の祖父の面倒をみています。
いく分かご自身が投影されていそうです。

羽田さんは高校在学中に作家デビュー。
芥川賞候補4回目にしての受賞です。
賞取りの傾向と対策^^を考えて執筆できる、文章書きのベテランです。

20日のTBS「情熱大陸」は羽田さんでした。
その中でのナレーションで、「スクラップ・アンド・ビルド」は売上げ20万部を達成したと。
どれだけ「火花」すごいんでしょうね。

「芥川賞もらってテレビに出まくっているなんて、大御所の作家さんとかはいい顔しない」なんて言ってたけど、本はたくさん読まれたほうが勝ち。

この半年のテレビ出演の台本を取り出して、
「ヒンシュクをかった自分だから書ける小説は新鮮なうちに書きたい」と、次回作のアイデア出してました。

ヒンシュクかったなんて思わなくていいのにね~。





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チェルノブイリの祈り(岩波現代文庫)~スベトラーナ・アレクシュービッチ著・松本妙子訳

チェルノブイリの祈り―未来の物語(岩波現代文庫)~スベトラーナ・アレクシエービッチ著・松本妙子訳

作者のスベトラーナ・アレクシエービッチは今年のノーベル文学賞受賞者です。
時々利用させてもらっている近くの大学図書館の書棚に、「ノーベル文学賞受賞」のポップが添えてなかったら、手にしなかったかもしれない地味な表紙の文庫本です。

チェルノブイリ


チェルノブイリの原発事故は1986年、作者はベラルーシに住み、ロシア語で書かれた原作の出版は1997年、日本語訳版は1998年、文庫版は2011年の刊行です。

取材は事故後間もなくから、こつこつ進めながらも、出版にこぎつけるまでは長い時間がかかったようです。

文庫版の解説をフォトジャーナリストの広河隆一さんが書いています。
同じ取材対象に面会しているのに、自分は事実の羅列しかできなかった。アレクシエービッチだからこそ語る人と書き留める人の間に、大きな思いのやりとりができて、奇跡の仕事が生み出されたのだと。


この本は原発作業員、消防士、科学者、医師、兵士、放射能汚染地域から脱出した人々、住み続ける人、子どもたち・・・約300人のチェルノブイリに係わってしまった人々の声を集めた記録です。

死んだ人が腐敗していくのは自然の摂理ですが、大量の放射線を浴びた人間は生きながらくずれていきます。
そんな悲惨な日々の記憶を最初の章で消防士の妻が、最後の章で事故処理作業者の妻がアレクシエービッチに語ります。

そして、中ほどには子どもたちの声の合唱。

東電の事故のあと、福島はチェルノブイリとは違うと、叫ぶ政治家や科学者がいましたが、どこが違うんでしょう。
亡くなった人の数ですか?

事故を起こして、まだ収束しない、できない原因は同じ原子力ですよ。

チェルノブイリは過去で、現在で、そして本の副題でもある未来まで続きます。



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心をとめて森を歩く(聖公会出版)~小西貴士さん、河邉貴子さん

この本の中にも木の葉やタネや小さな虫たちがいます。

森


写真家で森の案内人の小西貴士さんが短いタイトル付きの写真とことば(詩)を、幼児教育学の研究者であり、実際に子どもたちと育つ現場に身をおいていた
河邉貴子さんが、子どもたちのやわらかくほかほかの心を感じたシーンをエッセイにして添えています。

小西さんはそばに寄ったら、きっと栄養たっぷりの土の匂いがしそうです。
だって、枯れ葉を持ち上げて双葉を伸ばす小さな植物の写真や、4枚すべて虫くいのあとがある四葉のクローバーや、アザミのタネが飛び立つ瞬間の写真なんかがあるんですよ。

土の上に腹ばいになって撮ったに違いありません。

小西さんの周りでは時間もゆっくり動いているみたい。
つららが融けていくところとか、満月が山の稜線を転がっているように見える写真とか、クモがヤンマをからめ取ってるところとか、じっと見続けていなければ撮れない写真です。

河邉さんの小さい子たちのエピソードもかわいらしくて、頑丈なよろいをつけているような私ですら、綿みたいにほわ~んとなりそうです。

たとえば一つ。
河邉さんの子育て講座に出席していた方とその娘さんとのエピソードです。

小さい頃、2人で出かけた図書館のトイレで、洗面所に設置されていたフックが高齢者のための杖掛けだと知って、
「お母さん、すごい。この図書館には魔法使いも来るんだ!」と目を輝かせたんですって。

ねっ!



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群馬直美の木の葉と木の実の美術館(世界文化社)

群馬直美の木の葉と木の実の美術館(世界文化社)を読みました。

木の葉1

木の葉2

木の葉3


紅葉の季節を迎えて、森に、公園に、街路樹の下の舗道に、連日葉っぱの大漁だぁ。
・・・なんじゃないかしら?群馬さん。

群馬直美さんはご自身を「葉画家」と称しています。

この本の中には実物大で描かれた木の葉と木の実が130点も収録されているんですよ。
特別美人さん、もとい美葉さん、美実さんがモデルではなく、かたちのくずれたもの、虫くいのもの、病気のものも精密に描かれています。

そのそばにはエッセーもあって、対象への優しいまなざしがうかがえます。


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サラバ!(小学館)~西加奈子さん

「サラバ!」、第152回直木賞受賞作です。
10年近く前に読んだ本(先日記事にした「陰日向に咲く」)の内容はさっぱり覚えてなくても、今年読んだ本はさすがに、まだ記憶に残ってます。
上下巻で700ページを超える大作ですが、そう苦労なく読めました。

サラバ


僕はこの世界に、左足から登場した。
と、この小説は始まります。

主人公の歩=あゆむは作者西加奈子さんと同じ1977年イラン・テヘラン生まれ。
小学生時代をエジプトのカイロ、中・高校を大阪、大学から東京に出ます。

西さんは大学まで大阪、就職を機に東京で暮らし始めるので、異なる部分もありますが、ご自身の経歴と重なるところの多いストーリーです。

もちろん、この小説の家族構成・行動、とりまく人々はあまりにもフツーではない^^ので、創造でしょうが、主人公の人生の縦糸に横糸としてからんでくるのは、阪神・淡路大震災、アラブの春、スフィンクス前でのテロ、ジャスミン革命、東日本大震災と、実際に起こった出来事です。

「サラバ!」は少年だった歩とエジプト人の親友との間の合言葉のようなもの。

もちろん「さよなら」という意味なのですが、元気? 明日も会おう、グッドラック、これからも一緒だよみたいなニュアンスもある、2人だけに通じる言葉です。

30歳を過ぎて、歩は奇跡的にエジプト人の親友と再会し、カイロからの飛行機の中で小説を書きたいと思い立ちます。

そして37歳で、小説を書き上げます。
西さんのこの「サラバ!」も37歳での発行です。

小説の最後は、こうです。
僕は、左足を踏み出す。


スタイリッシュな西加奈子さん。
以前は誰に対してもタメ口で、もうちょっと大人の女性の口のきき方ができないものかしらと、思ったものですが、このごろは何だかチャーミングに聞こえ出したのが不思議です。






OVER60 Street Snap (主婦の友社)~MASA & MARI

以前、NYマダムのおしゃれスナップ展を観に行ったことがあったけれど、この本はその東京版といったところでしょうか。

街で見かけたおしゃれな60~80代女性のファッション写真集です。
生き方やスタイルに自信がなけりゃ着たり持ったりできない洋服やバッグ、装身具などを身につけた高齢の女性たち。

OVER60.jpg


ただ、同世代の私にはファッションの参考にはなりません。
理由は簡単、似合わないから・・・。

でも、見ていて楽しい本です。だけれど自宅の本棚に置くことまではしないかな。
図書館、公民館などに置いてほしい1冊ですね。

「リデアル」というサイトで情報が更新されています。





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ファンも知らない!?タカラジェンヌのすべて(三栄書房)

『ファンも知らない!?タカラジェンヌのすべて』を読みました。
[マンガ]は都あきこさん、[執筆]はヴォイラ(編集・企画・イベントプロデュースなどを手掛ける集団)です。

タカラヅカ1


宝塚歌劇100周年の昨年は宝塚関連本を何冊か読んだのでした。

タカラヅカ2


華やかなイベントが続いた100周年が過ぎ、6年間星組のトップを張っていた柚希礼音さんが5月に退団して、ちょっと静かになった感のあるムラ周辺です。

タカラヅカに伝わる伝説の「ブスの24箇条」というのは他の本にも記載されていたように思うし、トーク番組で話題になったことがありますが、『タカラジェンヌのすべて』の中のコラムにまとめられていたので、書き留めておくことにしました。


タカラジェンヌじゃない一般人でも普遍的に言えることですから。

1.笑顔がない
2.お礼を言わない
3.美味しいと言わない
4.目が輝いていない
5.精気がない
6.いつも口がへの字の形をしている
7.自信がない
8.希望がない
9.自分がブスであることを知らない
10.声が小さくいじけている
11.自分が最も正しいと信じ込んでいる
12.グチをこぼす
13.人を恨む
14.責任転嫁がうまい
15.いつも周囲が悪いと思っている
16.他人に嫉妬する
17.他人に尽くさない
18.他人を信じない
19.謙虚さがなく傲慢である
20.人のアドバイスや忠告を受け入れない
21.なんでもないことに傷付く
22.悲観的に物事を考える
23.問題意識を持てない
24.存在自体が周囲を暗くする
25.人生において仕事において意欲がない


なんか当てはまることころたくさんありませんか?
24番の「存在自体が周囲を暗くする」なんて言われたら、立ち直れそうにないですね。



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散歩が楽しくなる雑草手帳(東京書籍)~稲垣栄洋さん

雑草という言葉はあまり使いたくないのですが、この本は国内で見られる数えきれない雑草の中から100種類を花と標本の写真入りで紹介しています。

雑草


ブログに花の写真を載せるようになってから、山野草、道端の花の図鑑を何冊か手元に置くようになりました。
だいたいが正統派の図鑑です。

この本は図書館で借りたものですが、載っている花のほとんどは実際に見たことがあります。
それぞれの花の名前についているまくらことばと、左ページの「秘密のハナシ」というのに特長があって、読み物的になっています。

たとえば、ホトケノザには「春の七草」と勘違いされる魅惑の唇とあります。
ナガミヒナゲシには道に咲くオレンジ旋風
フキには紙がなければこの雑草でと、意味深な・・・。秘密のハナシのほうには、・・・葉がやわらかくお尻を拭くのに利用したことから「拭き」に由来するとも言われている。なんていう記述があります。

こういうのが100種類分あるわけです。


話しはとびますが、6月12日の探偵ナイトスクープの依頼者の1人は10歳の小学生の女の子でした。
依頼は、「100~120年に一度咲くと言われている竹の花を見たい」というものでした。

とてもしっかりしたお嬢さんだったので、多分竹の花自体は図鑑やネットで見て知っているけれど、一度本物を見てみたいということなのでしょう。

たまたま今年咲いて、竹林が一斉に枯れた一帯に行けることになりました。
でも、花が咲いてから日にちが経っていたので、きれいな状態の花ではありませんでした。

竹はイネ科、とても地味な花です。

私が住む地域には雑草でおおわれるような自然な野原はありません。
空き地や道路沿いののり面に雑草が生えることはあるけれど、雑草は定期的に刈り取られます。

イネ科の花は緑色のことが多いし、細くて長い茎が風がなくても揺れていて、写真を撮ることはあまりありませんでした。

探偵ナイトスクープや、この雑草手帳を見たこともあって、たまにはイネ科の花、実を登場させることにしました。


ヒメコバンソウ

雑草2


キンエノコロ
車道と歩道のすき間から生えていました。

雑草3


チガヤの綿毛

雑草4


カモジグサ

雑草5


コバンソウ(実)

雑草6


アキノエノコログサ

雑草7




(1枚上のヒメコバンソウ以外はここ2・3日に撮った写真です)



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明日はわが身(新潮社)~南田佐智恵さん

「明日はわが身」には「若年性認知症の夫と生きる」という副題がついています。

明日


6月5日のNHKあさイチの特選!エンタで紹介された映画のもう1本は、若年性アルツハイマー型認知症の女性を描いたものです。この「アリスのままで」で、主演のジュリアン・ムーアはアカデミー主演女優賞を受賞しました。

「明日はわが身」の作者、南田佐智恵さんの夫も手広く事業を手掛けていたのを整理して、セカンドステージを築こうとしていた56歳のとき、アルツハイマー型ではないのですが、若年性認知症と診断されました。

佐智恵さんも作家、渡辺淳一さんの秘書として超多忙な日々を過ごしていました。

それでも夫の変化を回りの人たちに打ち明けられず、約2年半、孤軍奮闘しました。
本の始めには、その間の壮絶なエピソードが綴られています。

その後紆余曲折を経て、福祉のプロたちと出会い、公的な援助を利用できるようになって、佐智恵さんはうずくまっていた暗闇の中から立ち上がります。

本の中ほどは失敗も成功もあった公的な援助を受けながらの介護生活のあれやこれや。

巻末には介護制度や相談窓口の情報が収められています。

「明日はわが身」は介護するほうにも、されるほうにも当てはまります。
「若年性」という言葉はもう頭にはつきません。認知症予備軍^^の私たち夫婦の場合にはね。

南田さんのブログ「ななこのおまけ日記&介護」でその後の南田さんご夫婦のことを知ることができます。



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住んでみたドイツ8勝2敗で日本の勝ち(講談社+α新書)~川口マーン惠美さん

『住んでみたドイツ8勝2敗で日本の勝ち』
『住んでみたヨーロッパ9勝1敗で日本の勝ち』を読みました。
ともに講談社+α新書、著者は川口マーン惠美さんです。

川口マーンさんは1956年大阪生まれ、ドイツシュトゥットガルト在住でドイツ人と結婚、在独は30年を越えます。
もともと、大学の専攻はピアノで、ドイツへも音楽留学でした。

現在は拓殖大学日本文化研究所客員教授で、2012年6月には漁船で尖閣諸島まで出かけたというのですから、とても守備範囲の広い^^方、と見受けられます。

ドイツ、ヨーロッパと日本との勝ち負けは具体的な数字を挙げてというよりも、多分に情緒的な比較という面があります。


内容は本の見出しから十分推測できるでしょう。


★住んでみたドイツ・・・のほうは

住んで1

まえがき―ドイツ人も驚く宅配便が走る国
第1章*日本の尖閣諸島、ドイツのアルザス地方
第2章*日本のフクシマ、ドイツの脱原発
第3章*休暇がストレスのドイツ人、有給を取らない日本人
第4章*ホームレスが岩波新書を読む日本、チャンスは二度だけのドイツ
第5章*不便を愛するドイツ、サービス大国の日本
終章*EUのドイツはアジアの日本の反面教師



★住んでみたヨーロッパ・・・のほうは

住んで2

はじめに―日本人にはサッカーより野球が向いている
第1章*泥棒天国ヨーロッパ
第2章*エアロビのできないドイツ人
第3章*不便をこよなく愛すノルウェー人
第4章*スペインの闘牛と日本のイルカ漁
第5章*ケルンの地下鉄建設と池袋の道路工事
第6章*日本の百倍ひどいヨーロッパの食品偽装
第7章*日本的になったドイツの宗教事情
第8章*歴史の忘却の仕方―ヨーロッパとアジア
第9章*奴隷制度がヨーロッパに遺した「遺産」
第10章*歌舞伎と瀕死のオペラを比べて
第11章*同性愛者が英雄になるヨーロッパ
第12章*「移民天国」か「難民地獄」か
第13章*EUはローマ帝国になれるのか
終章*劣化するウィーン・パリ・フランクフルトvs.進化する東京

読んでみると、実際にはタイトルほどの点差はないドイツ、ヨーロッパと日本の比較です。
それでも、この日本に住んでいる日本人として安全に便利に暮らしていることは確かです。

あれはダメ、これも劣っているとけなされて萎縮するより、いい気持ちになって、さらに進化しようじゃありませんか?





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うちの婆様(新潮社)~文・写真 篠原良一郎(孫)さん

元気で生き生きと暮らしているお婆ちゃんが大好きです。
とはいっても、こちらだってすでに充分婆。
人生の先輩の数が少なくなってきている分余計、その生き方に刺激されます。

お年寄りご本人が本を執筆したり、ブログを書籍化したりするすることが多い中、この本は話題を提供しているのは祖母松枝さん、文と写真は孫の篠原良一郎さんがフェイスブックに記録したものです。

うち


篠原松枝さんは1923(大正12)年6月、広島生まれ。今年92歳になります。

90歳になった日の婆様の言葉はこうです。

「もう安心して、じだらくに暮らす( ・ω ・)
もう気張らない、緊張しない、文字にすると自堕落、ってあれだけど、
毎日気楽に生きていたいから、そうしていく。

90歳はじだらく宣言!

これ以上頑張ってどうするの( ・ω ・)? そう思うじゃろ?」

俳句をものする婆様の句は「六月や 自堕落宣言する 卆寿」

添えられた写真は掃出し窓のそばに置かれた籐椅子に背をもたせかけ、オットマンがわりの小テーブルに足を乗せ、限りなく寝そべってるに近い体勢。

婆様の決めポーズです。

でもこのテーブルでミシン仕事をするし、つくしのはかまをむしるし、時にはお茶もする。

実際は自堕落ではない毎日を過ごしていると思うけど、その自堕落ポーズに憧れる私です。





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ソロモンの偽証1・2(新潮文庫)~宮部みゆきさん

新潮文庫版のソロモンの偽証1・2を読みました。

ソロモン1

ソロモン2

ソロモン3


宮部さんの本は好きですし、なんでも読みたいのですが、まずそのボリュームに怖気づきます。
2・3年前の単行本発行のときも、手が出ませんでした。

正確に言えば図書館にリクエスト^^することはしませんでした。

ところが近くの大学の図書館の書棚に置かれていて、待たずに借りられたし、映画公開というタイミングもあって、読む気が俄然わきました。

文庫本でもズッシリとした重さです。
どうして、ここまでエピソードがからみあうのか?登場人物が多過ぎるんじゃないかと、思うのですが、それぞれの人物のキャラクターがくっきりと印象に残ります。

中学2年生、イヤ小学生でも思考回路は大人並みに出来上がっていて、足りないのはあと少しの知識と経験だけです。
だから、この本は万人が読めるということですね。

ちょうど、神戸に来ることの増えた娘と競って読み終えて、本は図書館に返却したのですが、3~6は購入することにしました。

締切がないと本が読めないタイプ^^の私ですから、もちろん先に読むのは娘のほうです。





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そして、星の輝く夜がくる(講談社)~真山仁さん

東日本大震災から、今日でちょうど4年になります。
しかし復興にはほど遠い現状です。

阪神・淡路大震災から4年後の被災地はどうだったのか、もう記憶もさだかではありません。
それでも、かなり建物、道路、鉄道などの復旧は進んでいました。

20年後となった現在では、人それぞれが受けたダメージの深さによって、震災に対する記憶の質が違うように思います。
近しい人が亡くなったり、家に住めなくなったりしなかった私は、いまや「被災者だった」というのもはばかられます。

でも、東日本大震災の被災地はあまりにも広く、被害は甚大です。
犠牲者の数が多い分、悲しみの淵から、まだ這い上がれない人が大勢いて当然のことです。


そして


『そして、星の輝く夜が来る』の主人公、小野寺徹平は阪神・淡路大震災で妻と娘を無くし、東日本大震災の被災地の小学校に志願して赴任します。

それは震災後、わずか2ヶ月の2011年5月でした。
事実は踏まえていますが、登場人物などはフィクションです。

『ハゲタカ』など経済や、エネルギー問題など、硬派の著作が多い真山さんですが、この本では次代をつくる子どもたちに温かいエールを送っています。



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脳の糖尿病

週刊文春2月12日号の記事。
糖尿病とその予備軍では、そうでない人に比べてアルツハイマー病のリスクが4.6倍も高いのだそうです。

脳


健診で、主治医に体重コントロールをするようにと言われているのに、
「おいしいものを食べないで、なにが人生」と聞き流そうとする私です。

でもさすがに、この記事は深ぁ~く考えさせられます。
徐々に軌道修正しなければ・・・。




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「ペコロスの母に会いに行く」(西日本新聞社)、「ペコロスの母の玉手箱」(朝日新聞出版)

「ペコロスの母に会いに行く」、「ペコロスの母の玉手箱」、ともに、長崎在住の岡野雄一さんのエッセー漫画です。
始めは自費制作だったものが、単行本化されました。

ペコロス1

ペコロス2


2013年に映画化され、私は昨年観ました。本を読んだのはそのあとです。
認知症の母を在宅で介護する日々、症状が進行してグループホームに入所、会いに行く日々のエピソードが4コマ漫画で表現されています。
ペコロスは小タマネギのこと。岡野さんのハゲた頭からの連想です。その頭を見て、さわって、母は息子を認識するのです。

漫画のタッチがかわいくて、実際はストレスいっぱいの介護の日々だったと思うのですが、ほんわかとした温かささえ感じて救われます。

「ペコロスの母に会いに行く」の続編にあたる、「ペコロスの母の玉手箱」の制作途中、2014年8月、91歳で岡野さんの母みつえさんは亡くなり、追悼の意味合いも込められた本になりました。

こうやって本になり、映画になり、お2人は一般的ではない認知症の当事者かもしれませんが、読む者に認知症の人とのかかわり方のヒントを与えてくれます。



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翔ぶ少女(ポプラ社)~原田マハさん、講演会「翼にこめた想い」

『翔ぶ少女』は1995年1月の阪神・淡路大震災でパン屋だった両親を失った小学一年生の丹華(ニケ)が兄の逸騎(イッキ)、妹の燦空(サンク)とともに、同じく震災が原因で妻を失った医師の佐元良是朗(ゼロ先生)の元で多くの人に支えられながら成長していく物語です。

たまたま読んだのは震災後20年にあたる今年の1月。
『翔ぶ少女』の初版発行日は昨年、2014年1月17日です。

2月15日に兵庫県書店商業組合主催の講演会があったので、原田マハさんのお話を聴いてきました。

マハ1

マハ2


原田さんは阪神間で大学生活を過ごしたこともあって、神戸をよく知っているうえに、神戸のことがとてもお好きなようです。

でも震災当時、原田さんは東京で商社員として、忙しい日々を送っていました。
そのころは、ご自分がいずれ小説家になって、震災を題材にした本を書き上げるとは思っていなかったかもしれません。

小説を書き始めたのが2005年の1月1日、小説家デビューは2006年です。
といったプロフィールは公式HPに詳しく^^載っています。

そう、原田マハさんはそこそこお年を召して^^らっしゃるのですが、まだ小説家として10年に満たないのです。
にもかかわらず、次々とテイストの違う作品を発表しているのは、とても中身の濃い社会人生活を送ったからなのでしょう。それも、HP参照^^ということで・・・。

ご本人がパソコンを操作しながら進めた講演はとても面白くて、1時間では物足りないほどでした。

マハ3


彫像はインスパイアされた、ルーブル美術館所蔵のサモトラケのニケ
本の表紙は現代作家の木彫。2014年1月からすべての表紙をアートワークにしようとマハアートカバープロジェクト^^を始めたそうですよ。

マハ4



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「君たちはなぜ、怒らないのか 父・大島渚と50の言葉」と「御法度」

大地震を始めとした自然災害、原発関連、高齢化社会、貧困や格差、昨年の場合は宝塚100年・・・、ここ数年、ノンフィクションの本を読む機会が増えました。

これも、その内の1冊。
『君たちはなぜ、怒らないのか 父・大島渚と50の言葉』は2013年1月に亡くなった映画監督、大島渚さんの2人の息子、大島武さんと大島新さんの共著です。
昨年読んだ本の中では年末に読んだこともあって、一番印象に残っています。

大島1


武さんは今年52歳で大学の教員、新さんは今年46歳で映像関連の会社の代表です。

2人は父、大島渚さんの著作や、映像記録、家庭内でかわされた何気ない会話などの中から50の言葉を抜き出して思いを語っています。

ただ、この本のタイトルにもなっている、「君たちはなぜ、怒らないのか」に関しては、直接この言葉を言っているのを聞いたり読んだりしたのではなく、父大島渚の発信してきたメッセージの通底にこの言葉があったのではないかと思えたからなのだそうです。

「・・・なんで、そんなに物わかりがいいんだ。自分なりにできることっていうのは、君たちにとって無理なくできることで、それだけやってたら飛躍はない。世の中、不条理なことがいくらでもあるじゃないか。変えようと思わないのか。なぜ、怒らないのか。・・・」

今の若い人たちにとって、大島さんは1999年に最後の映画を撮って、闘病生活中心になりましたから、もはやよく知らない人です。

そのことを知って、“大島渚の子ども”という人の目がわずらわしかったのに、父親の風変わりな映画監督としての履歴、人種、国籍、性別、職業、学歴といった分類キーで物事を捉えない生き方、家族への愛があふれた日常を伝え、残すことを思い立ったのです。



新さんの小学校の卒業式に、父母代表として先生方に語ったお礼の言葉は、いまだに同窓生の胸に残っているそうです。

また武さんの小学校時代の宿題に「親に作文を書いてもらうこと」というのがあって、大島渚さんはよその親御さんより早く「タケノコごはん」という作文を書いて、武さんに託しました。

渚さんが武さんと同じ小学生のときに戦争があって、友だちのお父さんや担任の先生が出征して戦死したことなどを先生にごちそうしてもらった「タケノコごはん」のおいしさとともに書いているのです。

1冊の絵本として子どもたち、また親にも残したい一編でした。

大島渚さん活動をリアルタイムで知っていますが、印象に残っているのは「バカヤローッ」と叫ぶ大島さんの姿です。
社会に対して怒る人のいなくなった今、失った残念さが募ります。



大島監督の様々なトピックを知りながら、肝心の映画を全編とおして観たことがありません。
で、今年になってレンタルDVD観てみました。

監督最後の作品『御法度』です。
1999年公開、松田龍平さんのデビュー作。つるつる肌の龍平さんです。
龍平さんを観られたのはよかったけれど、大島作品、やっぱり私の好きなタイプではありませんでした。

大島2




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イニシエーション・ラブ(文春文庫)~乾くるみさん

単行本で刊行されたのは2004年、文庫の初版は2007年4月です。
それに小説の舞台は1980年代の静岡と東京。
まだ携帯電話など普及してなくて、恋人たちが連絡を取り合うのは固定電話です。

『イニシエーション・ラブ』ロングセラーで、発行部数100万部を超えています。

イニシエーション・ラブ


図書館にリクエストして、半年以上かかりました。
裏表紙の内容紹介にはこうあります。

『・・・略・・・甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説――と思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。』

たしかにず~っとだまされました。
小説はなんとなく筋を追って、読み流してしまうほうだから、最後から二行目を読んで、東京でできた新しい彼女の元カレの名前か?と、ページを前に繰ったりして・・・。
それに、最後から二行目の少し前あたりでは、あれっ、マユと鈴木が出会ったころ、こんなことなかったよね、と。

まあ、二回読むほどのこともなく、ネットでアップされている解説ブログで「そうだったのか」と納得。

松田翔太、前田敦子、木村文乃で、今年5月に映画「イニシエーション・ラブ」公開です。
松田二役ってことですかね。

年甲斐もなく、あっちゃんファンとしては「また、クセのある映画ですか?」と思いつつも観たい映画リストに入れておきましょうか。





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ゼロ―なにもない自分に小さなイチを足していく(堀江貴文さん)~ダイヤモンド社

本はそこそこ読んでいるのだけれど、レビューはいい加減には書けないし、そのうち日が経って内容を忘れてしまう^^日々です。

本といえばホリエモンこと堀江貴文さんは2011年6月、長野刑務所に収監されてから2013年3月に仮釈放される間に約1000冊の本を読んだとのこと。
懲役刑だから、服役中は介護衛生係としての仕事をこなし、有料メールマガジンも発行していたんですよね。
とことん、仕事が好きなようで、この本の最後は「はたらこう」という言葉で締めくくられています。

ゼロ


人をくった話し方と場をわきまえない服装で、堀江さんはだいぶ損しています。
飛ぶ鳥落とす勢いのころ、権益を手放せないオヤジたちにつぶされてしまった堀江さん。

堀江さんが近鉄球団や、フジテレビの経営に参画していたら、旧態依然とした業界に新風を吹き込んだと、今でも思えます。

この本には今までの著作ではほとんど触れられなかった、幼少時代、中高時代のこともかなり書かれています。
環境や逆境に負けることなく、よく育った若者だと、私は思っています。



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眠る魚(集英社)~坂東眞砂子さん

「あいときぼうのまち」は映像で東日本大震災や原発のことを扱いましたが、この「眠る魚」は坂東さんの絶筆となった震災・原発がらみの未完の小説です。

眠る


主人公の伊都部彩実は東日本大震災が起きた日、南太平洋のバヌアツで暮らしていました。
彩実は海外メディアの原発事故による放射能汚染の報道に比べて、日本国内に住む人々の反応からは危機感の乏しさを感じました。

逆に危機を感じて企業や行政を批判したり、遠くに避難したりする人たちを揶揄するような雰囲気さえあります。

父親の死に伴って、関東の一角にあるという設定の実家に一時帰国してきた彩実は土地に伝わる奇病や植物の異常を目の当たりにします。

相続問題で日本にとどまらざるを得ない間に、彩実に舌がんが発症していることが分かります。

実際、坂東さんご自身が舌がんの治療中で、その経験なども彩実の今後に反映されてくるはずだったのでしょうが、坂東さんの死とともに突然小説は終わります。

結末を読者に委ねるにはあまりにも先を長く残して、2014年1月27日、坂東さんは亡くなりました。



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はみだす力(宝島社)~スプツニ子!さん

コンテンポラリーアートや音楽、ネット、ファッションなどの世界に詳しい人だったら、その活躍をよく知っているだろうスプツニ子!さん。

でも、私が知ったのは昨年末に出版したこの「はみだす力」の書評を新年に読んでからです。
スプニツ子!という変わったペンネーム(活動名)から連想したのは、旧ソ連の人工衛星「スプートニク」
実際、手足が長く色白の彼女を見たアメリカンスクール時代の親友が「ロシア人」を連想するからそう名付けた愛称が由来だそう。

はみだす


日本人の父、イギリス人の母はともに数学者。
彼女は東京生まれ、小学校は公立校、中学・高校はインターナショナルスクール、アメリカンスクールで学んだのち、ロンドン大学留学、修めたのは情報工学。

その後英国王立芸術学院修士課程に入学、卒業制作が《生理マシーン、タカシの場合。》、《カラスボット☆ジェニー》、《寿司ボーグ☆ユカリ》が注目を集め、東京都現代美術館に出展、のちニューヨーク近代美術館(MoMA)にも展示されるという恵まれたアーティストとしてのスタートをきりました。

しかも、2013年秋からはMIT(マサチューセッツ工科大学)の助教に採用される^^という、新しいキャリアまでつけてしまいました。

なんという多才な人物なんでしょう。
そんな忙しいさ中に、この初エッセイは上梓されました。

それにしても、「はみだす力」というタイトル。
「〇〇〇〇力」本、大はやりの中、この書名は普通からはみださなかった^^ようです。



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